学生の頃から、山が好きで3,000m級の山は富士山を除いてほとんど登ったが富士山は、何時でも登れると思っていたのと独立峰である為未だに登っていない。
 本当は、腹が出てきてとても山登りは向かない体質となってきたので出来ないのが本音です。
 当時の山登りは、お金がないので常にテント生活でした。
 雨が降っても、雪が降っても山小屋には、泊まれませんでした。
 こんな貧乏人にもテント1張りに付、何ぼかのお金を徴収している山小屋がありました。
 そんな頃からの夢が山小屋造りでした。
 子供が小さいときは、夏休みともなると日本中、北は北海道、南は九州と車にテントを積んで遊んで回りました。でも、子供が親離れするに従い、遊んでくれなくなり一念発起して、私も何か遊ぶことを考えなければと思い長年の夢であった山小屋を造ることにしました。
 造るのに当たっては、ある程度の時間はあるが、お金がない、お金がない分、自分の労働で何とかカバーし、土地はなるべく安く購入する方針で山小屋を造ることにしました。
 近所の、昔山登りをしていた友人と山小屋談議をしているとき、「小屋を造るのであれば標高1,000mなくては自宅と変わらない、夏でもクーラーの要らないところを探すべきだ」等と言われたものですから、1年間近く「田舎暮らしの本」の物件も標高の高い場所を探しましたが、なかなか良い物件がなく、たまたま、個人売買の安い土地の物件が載っていたので、掲載者にお断りをして高鷲村まで1月の正月休に、その物件を見に現地調査に行きましたが、300坪が全て急斜面でおまけに登り斜面となっていて、山小屋の工事をするのに苦労するためあきらめました。
 「囲炉裏小屋 手作り絵日記 14人の遊び仲間の愉快な挑戦」にもこのような、様子が書いてあります。
 時間も有るので帰り道に蛭が野高原でも見てと思いやまびこロードを来ると、別荘分譲の看板があり冷やかし半分に、見せてもらうことに、その別荘地には、雪が1m以上積もっていましたが、道も除雪してあり、平坦地が気に入り分譲区画の一番小さい土地が、未だ売れ残っているとのことで、境界の確認なしに購入することにしてしまいました。
 そんなに簡単に独断(この時、山ノ神の許しなし)で決めて良いものかと、反省しています。
 なけなしの現金かき集め持って契約に行くとき、家族も一緒に連れて行きましたが、別荘地の管理人が、「あそこは、○○の○○様が持っている」なんて、調子の良いことを説明するものですから、独断で決めたことを含め家の山ノ神様に贅沢だと怒られました。
もう1つ叱られたのは、車が、別荘地に入る左へカーブして直角に登る坂が登れなく4WDを購入することになったことです。
 スキーで雪道は、なれていると思っていましたが、チェーンを巻き登るのですが、途中まで来るとジーゼル車のため力が無く、惰力が無くなると前輪が、右又は左に傾いてしまい、何度、挑戦しても登れません。
管理人さんに、「だから登れないと言ったでしょ」と言われ管理人さんの4WDの車に乗換えたらスイスイ登るのにびっくりして4DWの車を買うことにしたこと、私はお金がないので、山ノ神のお金で、買ってもらい、車の名義も当然山ノ神です。
それ以来、頭が上がりません。
 それから、冬から春までの間何度も家族を連れて、現地調査をしました。
 当然、4WD車ですから、坂道もスイスイのぼります。
 その年は、ここ数年ない大雪とのことで、敷地と思われる所の赤松の木にビニールテープを巻いて雪の深さを測りました。
 春になってから地面とビニールテープの間は、私の肩近く(約1m50cm)になっていました。
 除雪の雪も入っているかもしれませんが、大変な量です。
これは、基礎の高さを決めるときに大変参考になりました。
 いまでは、山での愉快な仲間も出来、楽しい山小屋ライフを1人楽しんでいます。
1人で楽しんでいますということは、地鎮祭は済んだのですが、山ノ神の怒りは未だ衰えていないようです??????

 管理されていない場所(土地)に、山小屋を造る場合
私の友人Aさんは、雪の降る量が少なく、沢が利用できる場所に山小屋を作っているのですが、沢水を利用して池を作り岩魚を飼っています。
 来客があると、それを釣って、塩焼きにして振舞っています。
 上流には、人家がなく綺麗な水で飲料水として利用しています。

スキーなどは出来ませんが、沢のおかげで、夏は涼しく、川のせせらぎの音が何とも言えない雰囲気を醸し出します。
 夏の夜は、蛍が舞っています。
 ただし、冬は、底冷えがします。
 沢(水)を利用した山小屋も本当に良いものです。 
Aさんの友人は、Aさんの山小屋生活が気に入って、近くの山を1,000坪程購入しましたが、沢が無く、取り付け道路もないため、テント生活を何度かしている間に、この地に魅力をなくし山小屋を造ることを放棄してしまいました。
 購入される場合、沢で注意をしなくてはならないのは、大水のときの状況、冬になると水が枯れてしまう場合があるそうですので、現地調査は十分されると良いと思います。
秋の山小屋 冬の山小屋
 友人Bさんは、親が購入した古い管理を放棄されたひるがの高原にある別荘地に自分で山小屋を造っています。
 当然、除雪が成されないので雪の季節、小屋まで車で入れなく、カンジキを履いて主要道路(除雪されている道路)から500mほど歩いて行かなければなりません大変な作業です。
私も何度か、ご一緒したことがありますが、大変な体力を必要とします。特に新雪時は大変です。
道路から近ければ良いのですが、距離があると大変です。
また、当然水もありません、自分で井戸を掘るしかありませんが、電気と大金が必要です。
 つい最近まで電気が来ていなかったので、何年も夜は蝋燭の光で生活をしていました。
 中部電力が電柱を立てる了承を取るため不在地主と交渉するのですが、中々折り合いが付かず取れなかったためです。Bさん、中部電力さんも苦労されていました。
 隣に家を作る人が現れ、そこから電柱を立て電気を引く事がやっと出来ました。
 今は天水、ポリタンクで水を運んで利用しています。実際に利用できるのは、4月下旬から11月中旬まです。
 
  冬の山小屋の除雪風景
 写真を見てもらえば分かりますが、今年(平成14年1月)は40年ぶりの大雪で、手前に写っているスノシュウを履いてこの山小屋まで行きました。入り口は2m位下になっていました。
 帰りは、雪掻きの疲れと、酒のほろ酔い気分で寒い木枯らしも心地よく、雪の上を歩いていくと、珍しく白い冬毛になっているウサギと出会いました。向こうは木の根っこの空いている空洞で昼寝でもしていたのではないかと思いますが、我々の足音に驚いて2〜3m前をすごいスピードで逃げていきました。当然、こちらも驚いているのですから、写真は取れませんでした。
 
2m位積もった雪の除雪は、数時間雪かきをする必要があります
 屋根の雪と地上の雪がつながってしまうと、屋根の雪がどんどん積もって、雪の重さで家が倒壊する危険があります。
 家の周りの雪かきは、どうしても必要な作業となります。
これから山小屋を建てられる方の何か参考になれば幸いです。